後に「材摠木材株式会社」となる材木屋のルーツは、はるか江戸時代の初頭にまで遡る。岐阜県中津川市にあった苗木藩という小さな藩に金を貸したことがあるようで、資料に「材摠」という文字が出てくる。
歴史の中にはっきりと出てくるのは、そこから数十年後の元禄3年(1690)だ。初代惣兵衛は、知多郡の寺本村より名古屋の元材木町に移り、材木屋と称して材木商を創業した。創業の地の住所は、呼び方が「元材木町」から「木挽町」へと変わり、現在は「中区錦1」となっている。
材摠木材は、江戸時代を通じて発展を続けた。享保元年(1716)には、尾張藩の材木屋十人衆の一人として木曽ヒノキを中心に営業を行うことになった。その後の発展ぶりは、この本の中で度々出てくることになる。
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