岡谷鋼機株式会社 取締役社長
名古屋商工会議所 会頭 岡谷 篤一
北見昌朗氏は、愛知千年企業という著書を著された。江戸時代編・明治時代編と続いてきたが、このたび大正時代編を出され、3部作が完成したようである。
私は江戸時代編・明治時代編を読ませて頂いたが、最新刊の大正時代編も原稿の段階で読ませて頂いた。読後感を一言で表せば「へえー」とか「ほおー」という感じだ。名古屋の経済史について詳細に調べており、私なども知らないことが随所にあった。
豊田佐吉翁とか、名古屋が生んだ多くの偉人の足跡が書かれているが、ゆかりの地は意外にも名古屋の身近な場所であったことがわかる。「へえ、あそこで、そんなことがあったのか」と改めて感心した。
この本を読むと、名古屋の歴史に興味を持つ人が増えることだろう。楽しく学ぶことができるという点で、価値のある書籍だ。
また、大正時代というのは、15年間しかない短い時代だったと思っていたが、その間には第一次世界大戦とか、関東大震災とか大事件があった。そのたびに好況、恐慌を繰り返したので、大変な時代だったようだ。
本書では、その激動の時代においても、強く逞しく生き抜いた名古屋商人の群像のことが書かれており、私自身も学ぶところが多かった。
これで3部作完成ということだが、北見昌朗氏には、できれば「昭和戦前・戦中編」も期待したいところだ。
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