第3部 江戸時代中期の部/その5、吉宗が享保の改革

その時、名古屋商人は

小売業に転じて成功した、いとう呉服店

帳面(名古屋市博物館蔵)帳面(名古屋市博物館蔵)大福帳(帳簿)・買帳・売帳・
金銭出納帳・店卸帳などから日記や奉公人名簿まで、江戸
から明治にかけての伊藤家の書付が今でも残っている

 いとう呉服店は慶長16年(1611)に、清須越の商人祐道が本町で呉服小間物問屋をはじめ、万治2年(1659)に祐基が茶屋町で呉服小間物問屋を再開業した。さらに元文元年(1736)に、五代目祐寿が呉服太物小売業に転じる。そして「人の利するところわれも利する」、「正札、現金かけねなし」という六ケ条の掟書による改革を行った。この小売業への転身は、成功だった。お陰で元文5年には、藩主お召し服御用を賜り、祐寿は延享2年(1745)に京都室町姉小路に仕入店を開設する。こうしていとう呉服店のその後の発展の基礎を築いた。

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第3部 江戸時代中期の部

その1、井原西鶴が日本永代蔵を執筆
その2、松尾芭蕉が『奥の細道』を完成
その3、忠臣蔵
その時、名古屋商人は・・・
この頃創業した会社・材木屋惣兵衛(材摠木材)
その4、近松門左衛門が曽根崎心中を初演
その5、吉宗が享保の改革
その時、名古屋商人は・・・
小売業に転じて成功した、いとう呉服店
この頃創業した会社・中北薬品
この頃創業した会社・八百彦本店
この頃創業した会社・タキヒヨー
この頃創業した会社・伊勢久
その6、上杉鷹山 財政再建に成功
その時、名古屋商人は・・・
夫が死去したため、いとう呉服店に女当主が誕生
「季節番頭」制度を採用して商圏を拡大した岡谷鋼機
材木屋惣兵衛 名古屋別院の再建で大いに儲ける
この頃創業した会社・イチビキ
この頃創業した会社・森本本店
この頃創業した会社・備前屋
この頃創業した会社・日本酒「醸し人九平次」の萬乗醸造

第4部 江戸時代後期の部

第5部 特別インタビュー